クリエイターが経営を学ぶ意義

当サイトは独立しているクリエイター、制作会社の経営者といったクリエイティブを生業にしている方のサポート目的で作成・運用しています。当サイトの想定しているクリエイターはグラフィック・web・プロダクトなどの各種デザイナー、フォトグラファー、動画クリエイター、イラストレーター、ライターなど、依頼を受けて制作を行う全てのクリエイティブな方々です。

さて、クリエイターとして独立してやっていくのに必要なことは何でしょうか?クリエイターは技術職でもありますので、技術と答える方も多いかと思います。では技術さえあればクリエイターとしてやっていけるのでしょうか?

答えはNOです。クリエイターとしての知識やスキルが全くない状態ではクリエイターは務まりませんよね。だから皆さんはクリエイターになるために、学校に通うなり、独学するなどして知識やスキルを身につけたはずです。同様に、独立起業している時点で(人を雇用していなくても)経営者となる訳ですから、経営者としてのスキルや知識が必要になります。

クリエイターが独立・起業するにあたっての具体的なノウハウやドゥハウを掲載した書籍は何冊も出ています。もちろん、そういった本も役に立つと思いますが、それはあくまでも実行レベルになった段階での話です。

クリエイターの属する業界は技術的な進歩が他業界よりも早いと言っても差し障りはないでしょう。ですから、周囲の環境変化や消費者の需要の変化も他の業界よりも早いスパンで変わっていきます。こういった環境変化の激しい中で、自分はどこを目指すべきなのか、そのためにどういった市場で、どういった相手に、何を付加価値として提供するのか、こういったことをちゃんと考えないで、場当たり的にやっていても経営は立ち行きません。

お客様がなぜ自分に仕事を発注してくださっているかちゃんと答えられますか?スキルがあるから?融通がきくから?それとも単に他の発注先を探すのが手間だから?仮に、現在上手くいっているように見えても、それがたまたま上手くいっているだけでは企業の維持・存続は難しいでしょう。広告代理店に無理難題を押し付けられて、良いように使われ、毎日毎日目の前の業務に追われるだけでしんどい思いをいくらしてもちっとも収入は増えない…こういったケースはよくあることだと思いますが、ではそれを抜け出すにはどうしたら良いのでしょうか?

クライアントや広告代理店に都合よく使われるだけの消耗品から卒業するためには、まず成長できる経営戦略を策定するところから始める必要があります。そして、目標を達成するには何をどのような順番で実行するのかを設定します。

現実は教科書通りになんかいかないとお考えの方もいらっしゃるでしょう。それは正しい物の見方と言えます。しかし、当サイトで提供している情報を得るということは、言い換えると「型」を学ぶことに似ています。「型」というあるべき姿を想定できていると、そこに向かう正しい選択肢を選べる確率が高まりますが、あるべき姿を知らないとその場その場の場当たり的な対応しかできません。

M4Cは、デザイン会社の経営者、個人事業主のクリエイターの方々、あるいはこれから独立しようとされているクリエイターの方々を対象とした経営の教科書として作成・運営しているサイトです。経営をするにあたって必要となる知識は膨大です。そこで、クリエイターの方々が経営を行うにあたって最低限知っておいていただきたい知識をまとめています。もっと深いことを学びたいと思われたら、勉強になる本、ためになる本はたくさん出版されていますので、そちらをご参照ください。

当サイトでは、法人と個人事業主の方の両方を対象としています。「クリエイター」と書いてあれば、製作を受注する法人と個人事業主の両方を指しています。また、企業向けのように書かれている箇所であっても個人事業主の方も該当いたします。個人事業主の方は、ご自身のこととして読み替えていただけますと幸いです。